◆「指示するのか、しないのか」
「きっぱりと総理が、完全公開でやれと指示したらどうか」
野田氏が迫ると、岸田首相は手元のペーパーに目を落としながら「傍聴を許さないとした上で、対象議員の意思を尊重する」との政倫審の規定を読み上げた。
岸田首相は「過去の実態を見ると対応はさまざま」とし、「国民に向けて説明するのは重要だが、国会で判断するもの」と正面から答えようとしない。
「指示するのか、しないのか」。野田氏が改めて尋ねた。
岸田首相は「指示という言葉の定義ですが…」と論点をずらし、「あらゆる場を通じて説明責任を果たすように働きかけていく」と述べるにとどまった。
裏金事件を受け、「国民の信頼回復のために、火の玉となって自民党の先頭に立ち、取り組んでいく」と語っていた岸田首相。「説明責任を果たす」と言いながら公開を指示するとも、しないとも語ろうとしない姿勢に、野田氏は「やる気がない」とばっさり。